2010年09月12日

メルロ=ポンティ「間接的言語と沈黙の声」『シーニュ』より1

ボードレールも……こんなことを書いていた、〈完成された作品は必ずしも仕上
げられた作品ではなかったし、仕上げられた作品が必ずしも完成された作品では
なかった。〉したがって、完成された作品とは物のようにそれ自体で存在してい
る作品ではなく、その観客に襲いかかり、彼に、その作品を創造した所作をもう
一度繰りかえすようにもとめる作品、さまざまな媒介物を跳び越し、創り出され
た線の運動や、ほとんど形をとって現れていない描線だけを導きにして、画家の
沈黙の世界、いまや言葉となり近づくことのできるものとなった画家の世界にゆ
きつくようにもとめる作品である。
posted by poka-risu at 00:00| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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